いわゆる四十肩、五十肩と言われるものです。肩関節が痛み、関節の動きに制限がでます。髪を整えたり、服の着替えも不自由になることがあります。夜、特に明け方の痛みが特徴です。
中年以降、特に50歳代によく見られます。関節を構成する靱帯、軟骨等が弱り、炎症を引き起こし発症いたします。主に肩関節の動きを良くする袋(肩峰下滑液包)と、関節をつつむ関節包が癒着すると動きが悪くなります。拘縮、凍結肩と呼ぶことがあります。
レントゲン、超音波にて石灰沈着がないか、腱板断裂の有無を確認して鑑別をし、診断いたします。
急性期は、炎症を抑える注射、安静、アームスリングで固定。急性期をすぎるとヒアルロン酸の関節注射、運動療法が有効です。
日本整形外科学会より引用
腱板とは肩の関節を安定させる4つ筋腱の総称です。前方から肩甲下筋腱、棘上筋腱、棘下筋腱、小円筋腱で構成されます。インナーマッスルと言われます。
60歳前後より好発します。男性に多い傾向があります。挙上困難で初診することが多い疾患です。また、夜間痛が強いところが特徴です。拘縮、つまり肩関節の動きが固くなることは少ないといえます。
重いものを持ってから、転倒などの外傷性と、加齢性の変性で徐々に断裂する、骨と骨との間で擦り切れる場合が考えられます。
臨床所見で肩の挙上で軋轢音がある、超音波、MRIで断裂部の確認することで診断できます。ただし、断裂所見があるから肩痛の痛みの原因とは限りません。断裂があっても症状がない方はたくさんおられ、腱板断裂があるから問題であるとは限りません。
急性期は安静で経過を見ます。断裂部が治癒しなくても70%以上の方で問題なく治ります。断裂部の治癒が必要ではありません。周囲炎を併発して痛いこと多く、その場合ヒアルロン酸関節注射を行います。その後は、4本の腱板の内、残った筋腱に運動療法をしてあげることで、改善していきます。腱板の手術的加療をしても再断裂が多いと言われております。
突然生じる激烈な肩関節の疼痛で始まることが多い疾患です。痛みで睡眠が妨げられ、関節を動かすことが出来なくなります。
急性型:発症後1-4週で改善する
亜急性型:1-6か月痛みが持続する、
慢性型:運動時痛などが6か月以上持続する
40から50歳代の女性の多く見られます。肩腱板内に沈着したリン酸カルシウム結晶によって急性の炎症が生じます。
レントゲン撮影にて石灰沈着所見を確認できます。腱板断裂の合併がないか超音波検査やMRI検査も行います。
急性例であれば、当院ではエコー下に石灰部分に針を刺し、ミルク状の石灰を吸引します。急性期を過ぎている場合は、ステロイドを数回関節注射します。その後疼痛が軽減してくれば、運動療法に入ります。
前の記事へ 次の記事へ〒389-0802 長野県千曲市内川785-1
〈駐車場完備〉
駐車場開錠/7:30
クリニック開錠/8:30